コラム

2020年3月13日

夜の天神コアは、タイムマシンでした

過去の光景を想像し、未来の光景を妄想する

みなさん、上の写真は何か分かりますか?
そう!福岡の人ならきっと誰でも知っている、巨大なサインがでーんと乗っている、天神コアです。

1976年6月5日にオープンし、コンサバ、ギャル、古着、韓流… と、移り行く時代の若者トレンドを発信し続けてきたファッションビル。
天神ビッグバンプロジェクトの一つ「福ビル街区建替プロジェクト」に伴い、3月31日に44年の幕を閉じます。

そんな天神コア、先日福岡テンジン大学* の授業で取り上げられるとのことで、覗いてきました!
集まったのは、40代を中心に、天神コアに思い出のある人、興味のある人たち。
中には授業に参加するために、長崎からやってきた人も!
福岡を拠点とする劇団 ギンギラ太陽ズの主宰である大塚ムネトさんも登場しました。

天神コアが丸ごと「先生」となった授業では、閉館後の館内や、従業員が使う裏動線を特別に体験しました。
普段は表舞台には出てこない運営室の皆さんや、ショーウィンドウ等を長年担当してきた装飾デザイナーの裏話に耳を傾けつつ、通常なら入ることのできない夜更けの館内に興味津々。

館内を練り歩く中で、時折聞こえてきたのは「さみしくなるね」という声。
天神コア(中でもその大きなサイン)が天神を象徴する風景の一部だったことを、改めて実感しました。しみじみ。
天神のシンボリックな場所が44年を経てついになくなるのは、この街が大きく変わる中でひとつの節目になりそうです。
雨の中屋上にのぼった皆さん、最後のチャンスとばかりに間近で見る天神コアサインの写真をパシャパシャと撮りまくっていました。

まだ九州に最先端のトレンドが伝わりにくかった70年代に「東京や大阪の最新トレンドが集まる拠点」として誕生した天神コアは、幅広い世代の福岡人たちが青春を過ごした共通の場所でもありました。館内に展示してあるみんなからコアへのメッセージには、親子3世代で青春をコアで過ごした、という声もちらほら。

そんな話を見聞きすると、過去の懐かしい出来事を思い出しながら、未来はどうなっているのか思い浮かべてしまいます。
今20歳の人が44年後に「おばあちゃんが若いころはね、お洋服を買うときは現金というものも使っていたのよ。ほんとよ」って説明していたり。
「子供を連れて出勤できるのは、当たり前じゃなかったのよ」と振り返ってみたり。
「今は主食になってるタピオカは、昔は行列に並んでやっと手に入るデザートだったのよ」と古びたiPhoneを持ち出してきて見せていたり…

閉館が迫る今の天神コアは、過去と未来をつなぐタイムマシンみたいだなー、なんて思っているうちに授業はおしまい。

このあとに建つ新しいビルは、これからの福岡人にとってどんな場所になるのか。
これからさらに44年後、この場所は私たちにとってどんな意味を持つことになるのか。
今はまさにその土台が作られていく時期だと思うと、ワクワクしますね!

天神のど真ん中、福ビル街区が目指すのは「創造交差点」。
これから何十年先、あなたが思い描く創造交差点には、どんな光景が広がっていますか?

TENJIN BOX 事務局
takenami

*福岡テンジン大学は、「街」全体をキャンパスに、人と人が学びあい、繋がっていく、コミュニケーションの輪が広がるプロジェクトです。
福岡テンジン大学 ウェブサイト:
https://tenjin-univ.net/

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